「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ」 ロベルト・バッジョ@FIFA1994 決勝戦

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第14節 vs富山 0-1 第15節 vs松本 1-0  第16節 vs岐阜 0-0

 連敗後の15節松本戦は敗戦の教訓が生きたような前へ早い展開を意識出来た試合でした。松本も攻撃的なチームのようで一瞬のスキを見逃さず縦に早いパスを常に狙ってきていたので、お互いに攻守の切り替え早いとても見応えのある試合でした。16節アウェイ岐阜戦は攻撃の芽をことごとく潰され終始劣勢でしたが、体を張った守りでドローに持ち込んだ形となりました。僅かながら決定的なチャンスもあり「決めていればな~」と図々しい愚痴を言ってしまいました。

出典:Jリーグ公式ハイライト動画

 岐阜戦の2週間前、連敗となった14節富山戦での出来事ですが、後半1-2の場面で佐藤選手が受けたファールで盛岡はPKを獲得。首位富山相手に同点に追いつく絶好のチャンス、今後のチームの巻き返しに大きく影響を及ぼすこのPKのキッカーはファールを受けたルーキー佐藤選手でした。本人が受けたファールということもあると思いますが、チーム全体で佐藤選手に任せることに異存はないようでした。しかし、キーパーに止められ得点ならず。そのまま終了のホイッスルがなりました。ホームで連敗が決まった瞬間佐藤選手は膝から崩れるようにピッチに突っ伏して悔しさをこらえきれず泣いていました。しばらく起き上がれない佐藤選手に対してチームメイトの李選手は「立て!」「たかがPK一本外したぐらいで!」いつまで泣いているんだ、と声をかけていました。(キックオフいわての番組の中でピッチレベルの集音マイクでとった選手間のやり取りを紹介したものです)

出典:Jリーグ公式ハイライト動画

私はもちろん、ジーコ、バッジオ、マラドーナ・・・皆PKを外してきた

 JリーグにおけるPKの成功率はザックリ80%ぐらいのようです。ただ場面よってキッカーのプレッシャーは大きく違うはずです。試合終了間際で3点差以上ついているような場面では勝ってる側も負けてる側もそのPKによる1点はさほど影響なく、キックに集中しやすいでしょう。逆に勝敗に大きく関わる場面でのPK、その勝敗がタイトル等に直接関わるものとなればそのキッカーのプレッシャーはかなりのものとなります。これまでW杯はじめ、ビックトーナメントで名だたる選手がPKを外す場面は何度もありました。ジーコ、マラドーナ、プラティニ、ロベルトバッジオ、メッシ、クリスティアーノ・ロナウドその他上げればきりがありません。ブーイングを覚悟で付け加えさせて頂きますが、私も外してます。とにかく心臓が口から出そうなプレッシャーです。PKは残酷ですが観ている方はスリル満点です。

出典:Football PARK 「あなたにPKを蹴る勇気はありますか」1994W杯・決勝戦

 佐藤選手もそこまでではないにしても、今の盛岡のチーム状況を考えれば大事なPKであることは間違いなく、佐藤選手自身もブラジル人2人とフォワードのポジションを争っている中結果を出す大きなチャンスでもありました。そんなことは蹴る前から分かっているはず、むしろ分かっているから自分から蹴りにいったのでしょう。そして外した。悔しいというより、悲しいくらい自分が腹立たしかったのではないでしょうか。情けなくて涙が止まらない。李選手の喝で少し我に返ったかも知れません。

何もしないよりチャレンジして失敗した方が遥かに価値があります。若いなら成功するよりも失敗の方が糧になる事もあります。冒頭のバッジョの言葉を佐藤選手、あなたに送ります。次はスーパーゴールでこのPK失敗を帳消しにしよう!                               

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