ゴールデンウイークを挟んで5連敗、5試合の失点は22、11節の福島戦は一試合9失点のJ3ワースト記録、そして現在最下位。先ずは監督交代で体制を立て直す事となりました※。リーグ戦を三分の一消化して成績不振、とりあえず監督が責任を取る形とはなったもののその中三川さんはヘッドコーチとして神野新監督の下でチームに残るようです。そもそも、現在の成績不振を招いた原因は?そしてその責任の所在は?とにかく今はチームの立て直しに集中することが先決ですが、それらを明らかにすることで対策を見い出すヒントを得ることもできるのではないかとも思います。
とは言っても、誰か一人の責任でもなく何か一つの要因でもないでしょう。現在のグルージャ盛岡についてコメントを出している方が何人かいらっしゃいますが、やはり多いのは前期から今期のメンバー入れ替えが多すぎた、という点です。わたしもシーズン初めにふれましたが、主力を含め半数近くの入れ替えがありました。
前期の後半、監督交代があった後の盛岡は時すでに遅かったものの来期への期待感を残しました。しかし、大幅なメンバー入れ替えにより今期の盛岡は全く別のチームになったと言っても良いでしょう。監督自身継続はしたもののチーム作りは、ほぼ0からのスタートではなかったのでは?と思われます。Jリーグもそうであるように世界のリーグも選出の入れ替えが頻繫に行われることは珍しくはありません。スタッフを含めたメンバー入れ替えについては多くの球団の場合ゼネラルマネージャーが管理するものと思われます。オーナーの意向が強い球団もあるとは思います。選手にはそれぞれ所属するところがあり、スポンサー、代理人がいます。球団の限られた予算の中でどのように交渉し、集め、組み合わせるのか。揃ったメンバーでどんなサッカーをしてどこを目指すのか、少なくともゼネラルマネージャーにはある程度の構想がなければ監督も現場でどう指揮をとったら良いかわからないはずです。そのゼネラルマネージャーだった神野さんが現場におりて監督として指揮をとる形となり、前監督だった中三川さんがヘッドコーチとしてサポートする。
神野新監督はゼネラルマネージャーとして描いた構想を自分で具現化することとなった訳ですが、果たしてその力量は如何に?ゼネラルマネージャーもそのまま兼任されるということですが、シーズン半ばは選手の移籍時期でもあります。シーズン三分の一にして早くも崖っぷちに追い込まれた盛岡ですが、神野新監督のサッカー脳と行動力が窮地を救う鍵となりそうです。現役時代はトップクラスのプレーヤーだった神野監督、プロサッカー選手の厳しさも痛いほど知っていることでしょう。システムうんぬんの前にチームを戦う集団にしていけるか。
結果はもちろん大事ですが、必死で戦う姿勢こそが人の心を動かすのではないでしょうか。もしかしたら、今シーズンこれからの戦い方がグルージャ盛岡の将来に大きく影響するかもしれません。
佐々木徹勝
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